JCM Mail News No. 29

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RIKEN BioResource Center - Japan Collection of Microorganisms
            JCM Mail News (電子メール版) No. 29
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独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室(JCM)
から公開している微生物等の最新情報をお届けします。

━━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
● BMB2008特別企画『NBRPシンポジウム・展示』開催のお知らせ
● 理研BRC国際シンポジウム「研究基盤用微生物を考える」開催のお知らせ
● 新規公開微生物株(2008年10月公開)
● 今月のFAQコーナー
● 微生物株の寄託ならびに公開の証明書の発行
● 大量依頼の場合に得られる提供手数料の特典システム導入のお知らせ
● JCM微生物株カタログ第10版(2007年)の発行について
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┃  BMB2008特別企画『NBRPシンポジウム・展示』開催のお知らせ
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 来る第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会 合同大会(12月
9日~12月12日、神戸ポートアイランド)において、特別企画「ナショナルバイ
オリソースプロジェクト(NBRP)」として以下のシンポジウムとパネル展示が
開催される予定です。皆様の奮っての参加をお待ちいたしております。尚、パ
ネル展示においてはJCMもリソース事業の紹介を行います。この機会にどうぞ
ブースにお立ち寄り下さい。

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NBRPシンポジウム:「リソース整備の現状と将来展望」
- 研究コミュニティとの対話から - 
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 バイオリソース事業の推進には事業実施者と研究コミュニティとの連携が必
須です。そのため、シンポジウムの副題を「研究コミュニティとの対話から」
としました。基調講演に続いて、まず、二つの事業実施機関からリソースの特
徴とどのような研究に利用できるか、実例を挙げて紹介させていただきます。
続いて、研究コミュニティの代表からNBRP リソースを用いた優れた研究例と
NBRP 事業の今後の課題と要望について話題を提供して頂きます。多数のご参
加をお待ちしております。

◇開催日:2008年12月9日(火) 16:45 - 19:15
◇場 所:第19会場(神戸国際会議場1階・メインホール)
◇参加費:無料
◇お申込:下記HPよりお申込み下さい
◇詳 細: http://www.aeplan.co.jp/bmb2008/nbrp/index.html

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NBRP実物つきパネル展示:「バイオリソース勢ぞろい」
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 ナショナルバイオリソースプロジェクト事業を中心に国内で進められている
バイオリソースを紹介します。ポスター発表、実物展示やインターネットによ
るデータベースのデモに加え、さまざまな資料を用意してわかりやすく解説し
ます。名前は知っていても、あるいは遺伝子・DNA は使ったことがあっても、
実際に見たことも触れたこともないリソースにきっと出会えます。科学の原点
にもどれる良い機会です。是非、ご参加ください。

◇開催日:12月9日(火)-12月12日(金)10:00 - 18:00
◇場 所:展示会場2(神戸国際展示場 3号館)
◇詳 細: http://www.aeplan.co.jp/bmb2008/nbrp/index.html

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┃  理研BRC国際シンポジウム「研究基盤用微生物を考える」開催のお知らせ
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 理研BRC国際シンポジウム「研究基盤用微生物リソースを考える」を以下の要
領で開催します。

 日時       2009年2月10日(火)
 場所       ハイアットリージェンシー東京(東京都新宿区新宿2-7-2)
 参加費    無料 
 参加申込み  氏名、所属、住所、電話番号、E-mail を明記の上、
        sympo2009@jcm.riken.jp 宛E-mail でお申し込み下さい。
        申し込み締め切りは2009年1月23日です。

 理研BRC-JCMは「健康と環境」に関する微生物リソースを中心とした研究基盤
用微生物に関するリソース事業を行っています。2007年からは文部科学省・ナ
ショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)「一般微生物」における中核機関
に選定され、関係する機関と連携を取りながらBRC事業を推進しています。本シ
ンポジウムでは、第1部では人類にとって重要課題である「健康と環境」に関わ
る「健康と環境の研究に資する微生物リソース」について、第2部では「アジア
地域の微生物リソースとBRC」について討論し、また第3部では当室室長である
辨野がライフワークとして取り組んできた「嫌気性細菌」の研究とBRC事業を紹
介いたします。皆様の奮ってのご参加をお待ちしております。

第1部  「健康と環境の研究に資する微生物リソース」 (日本語)
    (昼食を含んで10:00 - 14:45)
1.  嫌気性細菌の酸素適応機構	
     川崎 信治 (東京農業大学応用生物科学部) 
2.  無酸素環境中における微生物の機能と新規分離嫌気性細菌の特徴
     上木 厚子 (山形大学農学部) 
3.  複合微生物系の培養制御技術の開発と海洋石油汚染浄化への応用
     岩淵 範之 (日本大学生物資源科学部)
4.  プロバイオティック機能性乳酸菌の探索と将来的利用性
     齋藤 忠夫 (東北大学大学院農学研究科) 
5.  プロバイオティクスの保健効果と腸内環境
    -腸内細菌が産生するポリアミンの役割-
     松本 光晴 (協同乳業株式会社研究所)

第2部  「アジア地域の微生物リソースとBRC」 (英語) (14:45 - 16:30)
6.  The Information Network of BRCs in China and Prototype of Asian 
    BRCs Network
     Dr. Juncai Ma (CAS. China)
7.  Microbial Genomes and Its Application in Korea
     Dr. Tae Kwang Oh (KRIBB, Korea)
8.  Microbial Resources for Pharmaceutically Important Compounds in 
    Thailand
     Dr. Vullapa Arunpairojana (TISTR, Thailand)

第3部  「特別講演」 (日本語) (16:30 - 17:30)
「嫌気性菌とともに36年」 辨野 義己 (微生物材料開発室室長)

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┃  新規公開微生物株(2008年10月公開)
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細菌
Agrococcs jejuensis                    JCM 14256     Type strain
Bacillus cecembensis                   JCM 15113     Type strain
Curtobacterium ginsengisoli            JCM 14773     Type strain
Desulfovibrio marinisediminis          JCM 14577     Type strain
Exiguobacterium soli                   JCM 14376     Type strain
Exilispira thermophila                 JCM 14728     Type strain
Mycobacterium senegalense              JCM 15467     Type strain
Porphyromonas cansulci                 JCM 13913     Type strain
Porphyromonas gulae                    JCM 13865     Type strain
Porphyromonas macacae                  JCM 13914     Type strain
Porphyromonas somerae                  JCM 13867     Type strain
Porphyromonas uenonis                  JCM 13868     Type strain
Pseudochrobactrum glaciei              JCM 15115     Type strain
Sporolactobacillus vineae              JCM 14637     Type strain
Virgibacillus salarius                 JCM 12946     Type strain

アーキア
Natrinema gari                         JCM 14663     Type strain
Natrinema gari                         JCM 14665

真菌
Cryptococcus cellulolyticus            JCM 9708
Cryptococcus cellulolyticus            JCM 9709
Cryptococcus cellulolyticus            JCM 9711
Udeniomyces pannonicus                 JCM 11146
Udeniomyces pannonicus                 JCM 11148
Udeniomyces pannonicus                 JCM 11149

詳細は以下のサイトをご覧下さい。
http://www.jcm.riken.jp/JCM/catalogue_J.shtml

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┃  今月のFAQコーナー
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 Q.1  Lactobacillus属菌株を好気培養しましたが生育しません。どうしてで
しょうか?
 A.1  Lactobacillus属菌株は通性嫌気性菌ですが嫌気培養でないと生育しな
い菌種があります。また同じ菌種でも菌株によって嫌気培養が必要なものもあ
りますので、カタログを確認して培養していただくようお願いいたします。
Anaerobicと表示されていない菌株については好気、嫌気どちらでも培養可能
です。
 Q2.  Lactobacillus 属の菌株をMRS培地で培養しましたが生育しません。
どうしてでしょうか?
 A2.  Lactobacillus 属にはMRS培地で生育する菌株が多数存在しますが、pH
の調整が必要であったり(培地番号111)であったり、NaClの添加が必要であっ
たりする培地(培地番号257、509、596)でないと生育しない菌株も存在します。
培養する前にカタログで指定培地を確認していただくようお願いいたします。

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┃  微生物株の寄託ならびに公開の証明書の発行
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 International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology
(IJSEM) 誌に新種等を発表される場合、あるいは本誌の Validation List に新
種等の掲載を依頼する場合、当該種等の基準株が2カ国以上のカルチャーコレ
クションに寄託され、一般に公開されることの証明が求められます。JCMではこ
の IJSEM 誌の方針に沿って、保存微生物株の寄託ならびに公開の証明書を発行
しています。(詳細は http://www.jcm.riken.jp/JCM/Depositing_J.shtml を
ご覧下さい。)

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┃  大量依頼の場合に得られる提供手数料の特典システム導入のお知らせ
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 JCMでは、一度に20株以上を提供する場合、申込数に応じて請求代金がディス
カウントされる特典システムを導入しております。20-49株の場合は約20%、50
株以上の場合は約25%ディスカウントの価格となっています。生物遺伝資源提
供同意書に関しては従来どおりです。
本システムには専用の微生物材料提供依頼書(書式M-4L)がありますので、以
下からダウンロードしてください。
http://www.jcm.riken.jp/JCM/Ordering_J.shtml
価格に関する詳細は以下をご覧ください。
https://www.brc.riken.jp/inf/distribute/jcmdiscount.shtml

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┃  JCM微生物株カタログ第10版 (2007年) の発行について
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 RIKEN BRC では上記カタログを発行しております。収載株数は10,731株 [細
菌(放線菌を含む)6,438株、アーキア(古細菌)274株、真菌(糸状菌および
酵母)4,000株、その他 (Prototheca属) 19株]で、価格は 5,250 円 (本体 
5,000 円 + 税) です。

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※ メールでの情報提供受信を中止されたい場合は、微生物材料開発室
  (inquiry@jcm.riken.jp)まで「メールニュース不要」の旨をご連絡下さい。
※ 当メールへのご質問などは、微生物材料開発室(inquiry@jcm.riken.jp)
  までお送り下さい。
※ 当メールニュース受信者各位機関のサーバーメインテナンス等によりメール
  ニュースをお届けできない場合でも、メールニュースの再発行は行いません。
  発行済みのメールニュースは当開発室のwebサイトで公開しておりますので
  そちらをご覧下さい。
  http://www.jcm.riken.jp/JCM/mailnews.shtml
※ 本メールに記載された内容は予告することなく変更することがあります。
※ 本メールに掲載された記事を許可なく複製・転載することを禁止します。
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発行
独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター
微生物材料開発室 (JCM)
inquiry@jcm.riken.jp
http://www.jcm.riken.jp/
2008年12月1日
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