大量移管菌株の提供について

JCMでは、東京大学のIAM カルチャーコレクションなど、存続が危惧される学術・研究上に貴重な微生物資源を移管して救済する取り組みを実施してきました。IAM移管菌株のように即時提供可能な状態での移管株でない以下の移管菌株については、提供の手続きが異なります。
提供を希望される方は、こちらの連絡先までまずはご相談ください(通常の提供依頼手続きでは扱っておりません)。これらの移管菌株の提供においては、通常の公開菌株に比べて時間を要すること、品質管理は制限付きとなる場合があること、菌株情報(遺伝子などの塩基配列を含む)は寄託者からいただいたものをそのまま掲載している場合があることをご理解いただきますようお願い申し上げます。提供までに培養を要することから、培養微生物株の提供手数料を設定いたします。なお、一度に多数の株の提供には必ずしも応じられない場合があります。
リスト中、JCM番号からカタログデータベースにリンクされている株は通常の扱いで公開済みです。カタログ情報をご覧になり、通常の提供申し込みにてご依頼ください。

 
文化庁より移管した高松塚古墳・キトラ古墳壁画劣化原因調査にかかわる微生物分離株
カビ(糸状菌)などによる劣化の原因調査の過程で「国宝高松塚古墳壁画およびキトラ古墳壁画」などから分離された微生物株(糸状菌、酵母、細菌)735株(高松塚古墳由来321株、キトラ古墳由来414株)を文化庁文化財部古墳壁画室から移管しました。
提供依頼にあたっては、まずはこちらの連絡先までご相談ください。菌株の一覧はこちらのリストをご覧ください。

 
国立予防衛生研究所より移管した腸内細菌科の細菌
主に、国立予防衛生研究所(現国立感染症研究所)の坂崎利一博士(元室長)らが分離した腸内細菌科 (Enterobacteriaceae) に属するグラム陰性好気性細菌401株です。
提供依頼にあたっては、まずはこちらの連絡先までご相談ください。菌株の一覧はこちらのリストをご覧ください。なお、これらの菌株のうち、バイオセーフティーレベル2に該当する株の提供には、バイオセーフティーレベル2微生物株利用誓約書 (Form M-7) が必要となります。

 
東京農業大学より移管の酢酸菌株
東京農業大学応用生物科学部の内村泰教授の研究室にて、果物や植物などから分離・培養された酢酸菌463株を移管しました。酢酸菌は、エタノールを酸化して酢酸を生成するグラム陰性の好気性細菌で、食酢醸造に重要であるばかりでなく、一部の酢酸菌はセルロースの生成能からも注目されています。主に国内またはインドネシアでの分離株です。
提供依頼にあたっては、まずはこちらの連絡先までご相談ください。菌株の一覧はこちらのリストをご覧ください。

 
利尻島および西表島の自然環境から分離された酵母株
JCMでは、酵母の種多様性調査を目的として利尻島および西表島の土壌や植物体から分離・培養された酵母916株を保管しています。これらを構成する総種数は150以上にも及び、そのうち半数程度が分離当時は未記載種で、日本に棲息する酵母類の多様さを示す分離株群です。
提供依頼にあたっては、まずはこちらの連絡先までご相談ください。利尻島および西表島から分離された菌株の一覧はこちらのリストをご覧ください。なお、これらの菌株のうち、バイオセーフティーレベル2に該当する株の提供には、バイオセーフティーレベル2微生物株利用誓約書 (Form M-7) が必要となります。



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