************************************************************* RIKEN BioResource Center - Japan Collection of Microorganisms JCM Mail News (電子メール版) No. 88 ************************************************************* 独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室(JCM) が公開している微生物等の最新情報をお届けします。 ━━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 今月のリソース紹介「バルキングと糸状性細菌について」 ● 日本農芸化学会2015年度大会におけるパネル展示のお知らせ ● 新規公開微生物株(2015年2月公開) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃今月のリソース紹介「バルキングと糸状性細菌について」 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ バルキング(Bulking:膨化)とは汚泥が沈降しにくくなり、上澄水が得にく くなる現象のことをいいます。下水処理場においてバルキングが起こると沈殿槽 で汚泥が分離できず、汚泥が沈殿槽から流出するキャリーオーバーが発生します。 このような現象が起こる原因して考えられる一つが糸状性細菌の異常増殖による ものです。活性汚泥のフロックに糸状に増殖する糸状性細菌の割合が多くなり、 フロック全体が綿状になる糸状性バルキングを引き起こす細菌としては Sphaerotilus属細菌やThiothrix属細菌などが報告されています。 これまでにJCMではSphaerotilus natans JCM 20382、Thiothrix disciformis JCM 11364 (type strain)、Thiothrix flexilis JCM 11135 (type strain)の3株 を公開してきました。これらの菌株に加え、昨年より河野哲郎先生(元山梨大学 工学部准教授)にご寄託いただいた、以下のバルキング原因菌の公開を始めまし た。バルキング対策の研究に、どうぞご利用ください。 “Kouleothrix aurantiaca” JCM 19913(=COM-B株) “Kouleothrix aurantiaca” JCM 19914(=EJ2M-A株) “Kouleothrix aurantiaca” JCM 19915(=SCM-E株) “Kouleothrix aurantiaca” JCM 19916(=MYSI-A株) “Kouleothrix aurantiaca” JCM 19917(=NH3I-A株) Herpetosiphon sp. JCM 19918(=OSI-BS株) 参考文献 Kohno et al. 2002. Characterization of type 1851 organism isolated from actived sluge samples. Water Sci. Technol. 46: 111-114. PMID: 12216610 坂本 光央(嫌気性細菌および乳酸菌担当) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 日本農芸化学会2015年度大会におけるパネル展示のお知らせ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日本農芸化学会2015年度大会においてJCMのパネル展示を行います。本大会に ご出席される方はどうぞブースにお立ち寄り下さいますようご案内いたします。 日本農芸化学会2015年度大会 展示会期 2015 年 3 月 27日(金)- 29日(日) 展示会場 岡山大学津島キャンパス (〒700-8530 岡山市北区津島中2-1-1) 大会ホームページ:http://www.jsbba.or.jp/2015/ 展示のご案内: http://www.nbrp.jp/office/documents/2015nihon_nogei_kagakukai.pdf ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 新規公開微生物株(2015年2月公開) ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 細菌 Acinetobacter pakistanensis JCM 18977 Type strain Actibacter haliotis JCM 18868 Type strain Aeromonas caviae JCM 1043 Anoxybacter fermentans JCM 19466 Type strain Arcticibacter eurypsychrophilus JCM 19862 Type strain Arenimonas maotaiensis JCM 19710 Type strain Corynebacterium atrinae JCM 19266 Type strain Cryobacterium sp. JCM 19503 Cryobacterium sp. JCM 19504 Cryobacterium sp. JCM 19505 Cryobacterium sp. JCM 19506 Dysgonomonas termitidis JCM 30204 Type strain Epilithonimonas ginsengisoli JCM 19896 Type strain Flavobacterium maotaiense JCM 19927 Type strain Geobacillus stearothermophilus JCM 30104 Kiloniella spongiae JCM 19930 Type strain Micrococcus sp. JCM 19508 Mycobacterium celeriflavum JCM 18439 Type strain Nesterenkonia alkaliphila JCM 19766 Type strain Paracraurococcus ruber JCM 9931 Type strain Psychroserpens jangbogonensis JCM 30228 Type strain Rhizobium populi JCM 19159 Type strain Rhodococcus aerolatus JCM 19485 Type strain "Spirosoma radiotolerans" JCM 19447 Proposed type strain Streptococcus parasuis JCM 30273 Type strain "Streptomyces alkalithermotolerans" JCM 30167 Proposed type strain Suttonella indologenes JCM 1478 Type strain Vibrio furnissii JCM 1282 詳細は以下のサイトから検索できますのでご利用ください。 https://jcm.brc.riken.jp/ja/catalogue ------------------------ ※ メールでの情報提供受信を中止されたい場合は、微生物材料開発室 (inquiry@jcm.riken.jp)まで「メールニュース不要」の旨をご連絡下さい。 ※ 当メールへのご質問などは、微生物材料開発室(inquiry@jcm.riken.jp) までお送り下さい。 ※ 当メールニュース受信者各位機関のサーバーメインテナンス等によりメール ニュースをお届けできない場合でも、メールニュースの再発行は行いません。 発行済みのメールニュースは当開発室のwebサイトで公開しておりますので そちらをご覧下さい。 https://jcm.brc.riken.jp/ja/mailnews ※ 本メールに記載された内容は予告することなく変更することがあります。 ※ 本メールに掲載された記事を許可なく複製・転載することを禁止します。 _____________________________________________ 発行 独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室 (JCM) inquiry@jcm.riken.jp https://jcm.brc.riken.jp/ja/ 2015年3月18日 _____________________________________________