************************************************************* RIKEN BioResource Center - Japan Collection of Microorganisms JCM Mail News (電子メール版) No. 87 ************************************************************* 独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室(JCM) が公開している微生物等の最新情報をお届けします。 ━━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 今月のトピックス「菌株の特性に基づいた酵母株リスト生成システムの公開」 ● 第9回日本ゲノム微生物学会年会および日本農芸化学会2015年度大会における パネル展示のお知らせ ● 新規公開微生物株(2015年1月公開) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 今月のトピックス「菌株の特性に基づいた酵母株リスト生成システムの公開」 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ JCMでは約2500株の酵母および酵母様藻類を研究者の皆様に提供可能な状態に しています。以前のメールニュースでも紹介しましたが、酵母にも「種species」 があり、それぞれが様々な個性をもっています。“酵母”と聞けば、「発酵能力 こそアイデンティティ」と思われるかもしれませんが、これは大きな誤解です。 実は、発酵能力の無い酵母もたくさん知られています(現代の科学でその能力が 発見されてないだけかもしれませんが)。パン酵母Saccharomyces cerevisiaeの ように人間の生活に密着している種は別として、自然界で生きていくうえで発酵 能力をもっていることは酵母にとってどのようなメリットがあるのでしょうか? あるいは、発酵能力をもたないことにデメリットはあるのでしょうか? 実際に自然界でどのような性状・能力を発揮し、どのような生存戦略をとって いるか研究されている酵母の種はごくわずかです。視点を変えて考えてみると、 酵母という生き方が実に興味深いものに思えてきます。カルチャーコレクション に保存されている酵母をプレートに復元しただけでは自然界における生き様を知 る由はありませんが、培養特性等を調べればその片鱗を垣間見ることはできます。 例えば、ミツバチや花蜜から分離される酵母は浸透圧耐性を具えており、ときに ジャムや蜂蜜などの食品を汚染します。酵母が示す様々な能力には、その種の生 き様を反映しているものが数多くあるのでしょう。 JCMでは酵母リソースの性状・形質について情報をとりまとめ、その形質ごと に検索できるシステムの運用を開始しました。これまで発酵能力ごとに菌株をリ ストするシステムは公開していましたが、今回この機能と収載菌株数を拡充し、 さらに国産株や基準株でのソートもできるようになりました。詳細は下記のペー ジを訪れ、チェックボックスを押してみてください。ちなみに、先に紹介したミ ツバチや花蜜から分離される酵母の一部は、このページで「on 50% Glucose」の 項目をオンにするとリストされます。 http://www.jcm.riken.jp/JCM/yeast_search 今後、リストされる菌株を充実させていくとともに、形質の項目も順次追加し ていく予定です。酵母リソースのご利用を検討される際にお役立てください。 遠藤 力也(酵母・酵母様藻類担当) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 第9回日本ゲノム微生物学会年会および日本農芸化学会2015年度大会に ┃ おけるパネル展示のお知らせ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第9回日本ゲノム微生物学会年会および日本農芸化学会2015年度大会において JCMのパネル展示を行います。本大会にご出席される方はどうぞブースにお立ち 寄り下さいますようご案内いたします。 第9回日本ゲノム微生物学会年会 展示会期 2015 年 3 月 6 日(金)- 8日(日) 展示会場 神戸大学(六甲第2キャンパス)神大会館(百年記念館) (〒657-8501 神戸市灘区六甲台町1-1) 年会ホームページ:http://www.aeplan.co.jp/sgmj2015/ 展示のご案内:http://www.nbrp.jp/office/documents/9th_nihon-genom-gakkai.pdf 日本農芸化学会2015年度大会 展示会期 2015 年 3 月 27日(金)- 29日(日) 展示会場 岡山大学津島キャンパス (〒700-8530 岡山市北区津島中2-1-1) 大会ホームページ:http://www.jsbba.or.jp/2015/ 展示のご案内:http://www.nbrp.jp/office/documents/2015nihon_nogei_kagakukai.pdf ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 新規公開微生物株(2015年1月公開) ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 細菌 Actinophytocola sediminis JCM 30581 Type strain Algoriphagus taiwanensis JCM 19755 Type strain "Alkaliphilus hydrothermalis" JCM 18390 Proposed type strain "Aminocella lysinolytica" JCM 19863 Proposed type strain Brevibacterium sandarakinum JCM 30489 Type strain Chitinophaga qingshengii JCM 30026 Type strain Comamonas serinivorans JCM 18194 Type strain "Desulfosporosinus acididurans" JCM 19471 Proposed type strain Empedobacter brevis JCM 1276 Type strain Escherichia coli JCM 1246 Flavisolibacter rigui JCM 17515 Type strain Gordonibacter faecihominis JCM 16058 Type strain "Halomonas shantousis" JCM 19368 Proposed type strain Maribacter thermophilus JCM 18466 Type strain Parasegetibacter terrae JCM 19942 Type strain Prolixibacter sp. JCM 18694 Pseudomonas fulva JCM 20202 Type strain Saccharopolyspora gloriosae JCM 30582 Type strain Spongiibacterium pacificum JCM 18379 Type strain Vibrio campbellii JCM 1054 Type strain Vibrio fluvialis JCM 1281 Type strain アーキア "Haladaptatus pallidirubidus" JCM 17504 Proposed type strain "Halopenitus salinus" JCM 18641 Proposed type strain "Halorubrum laminariae" JCM 30040 Proposed type strain "Halorussus ruber" JCM 18363 Proposed type strain "Halostagnicola bangensis" JCM 18750 "Halovenus rubra" JCM 17269 Proposed type strain Thermococcus eurythermalis JCM 30233 Type strain Vulcanisaeta thermophila JCM 17228 Type strain 真菌 Koorchaloma madreeya JCM 18224 Muscodor equiseti JCM 18233 ex-holotype Nodulisporium sp. JCM 18234 Pseudocercospora cladrastidis JCM 18225 Pseudocercospora cladrastidis JCM 18226 Pseudocercospora cladrastidis JCM 18227 詳細は以下のサイトから検索できますのでご利用ください。 https://jcm.brc.riken.jp/ja/catalogue ------------------------ ※ メールでの情報提供受信を中止されたい場合は、微生物材料開発室 (inquiry@jcm.riken.jp)まで「メールニュース不要」の旨をご連絡下さい。 ※ 当メールへのご質問などは、微生物材料開発室(inquiry@jcm.riken.jp) までお送り下さい。 ※ 当メールニュース受信者各位機関のサーバーメインテナンス等によりメール ニュースをお届けできない場合でも、メールニュースの再発行は行いません。 発行済みのメールニュースは当開発室のwebサイトで公開しておりますので そちらをご覧下さい。 https://jcm.brc.riken.jp/ja/mailnews ※ 本メールに記載された内容は予告することなく変更することがあります。 ※ 本メールに掲載された記事を許可なく複製・転載することを禁止します。 _____________________________________________ 発行 独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室 (JCM) inquiry@jcm.riken.jp https://jcm.brc.riken.jp/ja/ 2015年2月16日 _____________________________________________