********************************************************* RIKEN BioResource Center - Japan Collection of Microorganisms JCM Mail News (電子メール版) No. 52 ********************************************************* 独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室(JCM) が公開している微生物等の最新情報をお届けします。 ━━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 理研シンポジウム「微生物研究の潮流とそれを支えるリソース基盤」の ご案内 ● 第5回日本ゲノム微生物学会年会および日本農芸化学会2011年度大会に おけるパネル展示のお知らせ ● 今月のリソース紹介「O157による感染死を抑止するBifidobacterium longum subsp. longum JCM 1217について」 ● 新規公開微生物株(2011年2月公開) ● 利用者による研究成果を更新しました ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 理研シンポジウム「微生物研究の潮流とそれを支えるリソース基盤」の ┃ ご案内 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 理研シンポジウム「微生物研究の潮流とそれを支えるリソース基盤」を以下の 要領で行います。 日時:平成 23 年 3 月 11 日(金) 13:30 - 17:20 場所:理研和光キャンパス 鈴木梅太郎ホール(生物科学研究棟 1F) 参加費:無料。シンポジウム終了後、意見交換会(有料)を行います。 参加申込:住所・所属・氏名・E-mail・電話番号・意見交換会への参加不参加 を明記の上、3月4日までに sympo2011@jcm.riken.jp 宛E-mailでお申し込み 下さい。 プログラム(敬称略): 1.Functional single cell分離法によって得られた新規脱窒細菌 石井 聡(東京大学) 2.人為起源の環境汚染物質分解能を有する細菌ゲノムのダイナミズム 永田裕二(東北大学) 3.Pseudozyma属酵母の機能と物質生産への展開 北本 大(産業技術総合研究所) 4.病原細菌-常在細菌-ヒトとの間に見られる相互作用 岩瀬忠行(慈恵会医科大学) 5.バイオフイルム形成における微生物生態学 野村暢彦(筑波大学) 6.細菌の集団遺伝学の進展に寄与する微生物リソース 澤辺智雄(北海道大学) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 第5回日本ゲノム微生物学会年会および日本農芸化学会2011年度大会 ┃ におけるパネル展示のお知らせ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第5回日本ゲノム微生物学会年会および日本農芸化学会2011年度大会において JCMのパネル展示を行います。本大会にご出席される方はどうぞブースにお立ち 寄り下さいますようご案内いたします。 第5回日本ゲノム微生物学会年会 展示会期 2011 年 3 月 14 日(月)- 16日(水) 展示会場 東北学院大学土樋キャンパス (〒980-8511 仙台市青葉区土樋一丁目3番1号) 日本農芸化学会2011年度大会 展示会期 2011 年 3 月 26 日(土)- 28日(月) 展示会場 京都女子大学 日本農芸化学会2011年度大会附設展示会 (〒605-8501 京都市東山区今熊野北日吉町35) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 今月のリソース紹介「O157による感染死を抑止するBifidobacterium ┃ longum subsp. longum JCM 1217について」 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Bifidobacterium longum subsp. longum JCM 1217 (type strain) の作る酢酸 がO157感染を抑止することが科学雑誌「Nature」(1月27日号)に掲載されまし た。この論文で、無菌マウスにB. longum subsp. longum JCM 1217 (type strain)を投与すると、本菌株の産生する酢酸が腸粘膜上皮の抵抗力を増強する ことで、マウスがO157による感染死を免れるということが明らかにされました。 対照株としてB. adolescentis JCM 1275 (type strain) と B. longum subsp. infantis JCM 1222 (type strain) が使用されていますが、対照株2株はその効 果を示さないと報告されています。 論文中で使用された3株についてはアンプルでの提供の他、ゲノムDNAでの提供 も行っております。また3菌種については基準株以外の菌株も多数提供しており ますので是非ご利用ください。 参考文献 Fukuda et al. 2011. Bifidobacteria can protect from enteropathogenic infection through production of acetate. Nature 469: 543-547. 北原真樹(菌株担当者・乳酸菌) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 新規公開微生物株(2011年2月公開) ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 細菌 "Bacteroides chinchillae" JCM 16497 Type strain* "Bacteroides chinchillae" JCM 16498 Bacteroides paurosaccharolyticus JCM 15092 Type strain "Bacteroides rodentium" JCM 16496 Type strain* Gangjinia marincola JCM 16082 Type strain Hydrogenophilus islandicus JCM 16106 Type strain Kocuria salsicia JCM 16361 Type strain Microbacterium mitrae JCM 16363 Type strain "Ochrobactrum daejeonensis" JCM 16234 Type strain* Saccharofermentans acetigenes JCM 14006 Type strain Staphylococcus pseudintermedius JCM 17571 Type strain アーキア Haloarcula tradensis JCM 15760 Type strain "Halorussus rarus" JCM 16429 Proposed type strain *, 原著論文は印刷中(IJSEM誌) 詳細は以下のサイトから検索できますのでご利用ください。 http://www.jcm.riken.jp/JCM/catalogue_J.shtml ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 利用者による研究成果を更新しました ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ JCMにおける事業の重要な目的のひとつは、利用者の皆様の研究に貢献するこ とです。提供したJCM株から多くの優れた研究成果が生まれています。JCM株が 利用された論文の情報をホームページに掲載しています。論文情報には利用さ れたJCM株を、また各JCM株のカタログページにはその株が利用された論文を、 それぞれ記載しています。 詳細は以下のサイトをご覧ください。 http://www.jcm.riken.jp/JCM/result_J.shtml 今後の継続的な事業実施のため、JCM株を利用した研究成果を発表されました ら、是非とも、微生物材料開発室 (inquiry@jcm.riken.jp)まで論文情報をお知 らせください。 ------------------------ ※ メールでの情報提供受信を中止されたい場合は、微生物材料開発室 (inquiry@jcm.riken.jp)まで「メールニュース不要」の旨をご連絡下さい。 ※ 当メールへのご質問などは、微生物材料開発室(inquiry@jcm.riken.jp) までお送り下さい。 ※ 当メールニュース受信者各位機関のサーバーメインテナンス等によりメール ニュースをお届けできない場合でも、メールニュースの再発行は行いません。 発行済みのメールニュースは当開発室のwebサイトで公開しておりますので そちらをご覧下さい。 http://www.jcm.riken.jp/JCM/mailnews.shtml ※ 本メールに記載された内容は予告することなく変更することがあります。 ※ 本メールに掲載された記事を許可なく複製・転載することを禁止します。 _____________________________________________ 発行 独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室 (JCM) inquiry@jcm.riken.jp http://www.jcm.riken.jp/ 2011年3月2日 _____________________________________________