JCM Mail News No. 17

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RIKEN BioResource Center - Japan Collection of Microorganisms
            JCM Mail News (電子メール版) No. 17
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独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室(JCM)
から公開している微生物等の最新情報をお届けします。

━━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
● BRC-JCMでISO 9001認証を取得しました!
● 今月のリソース
● 新規公開微生物株(2007年7月公開)
● 新規公開微生物株由来ゲノムDNA(2007年7月公開)
● 第23回日本微生物生態学会大会におけるパネル展示のお知らせ
● 今月のFAQコーナー
● 微生物株の寄託ならびに公開の証明書の発行
● 大量依頼の場合に得られる提供手数料の特典システム導入のお知らせ
● JCM微生物株カタログ第9版 (2005年)について
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┃  BRC-JCMでISO 9001認証を取得しました!
┃  - 最高品質の微生物を提供し、ライフサイエンス研究開発を加速
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 国際化の波が押し寄せ、世界中の様々なモノがあふれる今日、一定の品質の
保証があると消費者は確かな商品として安心できます。そのため産業界では、
自社製品の品質が国際レベルで確かであることを示すため、国際規格のISO
9001の認証を受ける組織的な戦略を展開しています。品質マネジメントシステ
ムが大切で重要なのは、産業界ばかりではなく、理研BRC-JCMのような微生物株
を提供する公的機関も例外ではありません。特に研究コミュニティーにとって
重要なことは、研究材料として利用している微生物株の「品質」です。理研BRC
-JCMは、国内外から貴重な微生物株を収集・保存・提供する世界屈指で、日本
最大の機関として機能を高めています。
 「微生物」は、基礎から応用までの幅広い研究分野で使われる研究材料で、
特に基礎から応用への橋渡しになる研究領域でもニーズの高い研究材料です。
こうした分野では、より高品質な微生物株が要求されており、その品質の低下
は、実験の正確性や得られた結果をまとめた研究論文の信頼性にも影響します。
ISO 9001の認証後も、品質マネジメントシステムを適切に運用・維持していく
ため、理研BRCは「バイオリソース品質管理支援ユニット」を設置し、品質マネ
ジメントに万全の体制でのぞみます。今後、国民の生活向上に結びつくような
確かな微生物株の提供事業を展開していきます。

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┃  今月のリソース
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 東京大学分子細胞生物学研究所IAMカルチャーコレクションの細菌・アーキア・
酵母・糸状菌が理研BRC-JCMに移管され、約1800株が平成19年4月1日から提供開
始されました <http://www.jcm.riken.jp/JCM/IAM_info2_J.html>。内、糸状菌
は約650株で、分類学などの基礎研究に用いられた菌株が多数含まれますが、
「JISかび抵抗性試験に用いる菌株 (以下に*で示す)」や「故坂口謹一郎東大名
誉教授が戦前に沖縄で採取した試料より分離し、“戦渦を超えた黒麹菌”など
として新聞やテレビで報道された泡盛醸造菌 Aspergillus awamori IAM 2185
 (= JCM 22291)」のような応用的に有用な菌株もあります。なお、JISかび抵抗
性試験に用いる菌株については、他の株もまとめて、JCMホームページに掲載す
る予定です。

Aspergillus awamori            JCM 22291
Aspergillus niger              JCM 22433 *
Aspergillus niger              JCM 22434 *
Aspergillus terreus            JCM 22435 *
Aureobasidium pullulans        JCM 22445 *
Chaetomium globosum            JCM 22615 *
Cladosporium cladosporioides   JCM 22444 *
Fusarium moniliforme           JCM 22447 *
Myrothecium verrucaria         JCM 22448 *
Penicillium citrinum           JCM 22607 *
Trichoderma virens             JCM 22446 *
(専任研究員 岡田元)

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┃  新規公開微生物株(2007年7月公開)
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細菌        Alkalimonas collagenimarina      JCM 14267   Type strain
            Bacillus qingdaonensis           JCM 14087   Type strain
            Chryseobacterium daeguense       JCM 14362   Type strain
            Cupriavidus metallidurans        JCM 21315   Type strain
            Flammeovirga arenaria            JCM 21777   Type strain
            Halalkalibacillus halophilus     JCM 14192   Type strain
            Halobacillus kuroshimensis       JCM 14155   Type strain
            Halobacillus profundi            JCM 14154   Type strain
            Massilia aurea                   JCM 13879   Type strain
            Pelotomaculum propionicicum      JCM 11929   Type strain
            Piscibacillus salipiscarius      JCM 13188   Type strain
            Porphyromonas circumdentaria     JCM 13864   Type strain
            Thermobacillus composti          JCM 13945   Type strain
アーキア    Acidianus sulfidivorans          JCM 13667   Type strain
            Halopiger xanaduensis            JCM 14033   Type strain
            Thermococcus thioreducens        JCM 12859   Type strain

詳細は以下のサイトをご覧下さい。
http://www.jcm.riken.jp/JCM/catalogue_J.html

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┃  新規公開微生物株由来ゲノムDNA
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Tannerella forsythensis JCM 10827 Type strain

詳細は以下のサイトをご覧下さい。
https://www.brc.riken.jp/lab/dna/ja/JCMDNA.html

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┃  第23回日本微生物生態学会大会におけるパネル展示のお知らせ
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 来る9月15日~18日に愛媛大学城北キャンパス(松山)にて開催される第23回
日本微生物生態学会大会に於いてJCMのパネル展示を行います。本大会にご出席
される皆様にはどうぞブースにお立ち寄り下さるようご案内いたします。

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┃  今月のFAQコーナー
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Q.1  オンラインカタログの利用について教えてください。
A.1  JCMオンラインカタログでは、微生物の学名、JCM番号、国内外の他の保存
機関番号、その他菌株データ(キーワード)で検索できます。学名検索は古い
学名からも検索できるようになっています。他機関番号検索では、論文等で他
の保存機関の番号を見つけた場合、その番号をもとに当該の株がJCMに保存され
ているかどうかを調べることが可能です。ぜひオンラインカタログ
http://www.jcm.riken.jp/JCM/catalogue_J.html をご利用ください。

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┃  微生物株の寄託ならびに公開の証明書の発行 
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 International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology
(IJSEM) 誌に新種等を発表される場合、あるいは本誌の Validation List に新
種等の掲載を依頼する場合、当該種等の基準株が2カ国以上のカルチャーコレ
クションに寄託され、一般に公開されることの証明が求められます。JCMではこ
の IJSEM 誌の方針に沿って、保存微生物株の寄託ならびに公開の証明書を発行
しています。(詳細は<http://www.jcm.riken.jp/JCM/Depositing_J.html>をご
覧下さい。)

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┃  大量依頼の場合に得られる提供手数料の特典システム導入のお知らせ
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 JCMでは、一度に20株以上を提供する場合、申込数に応じて請求代金がディス
カウントされる特典システムを導入しました。20-49株の場合は約20%、50株以
上の場合は約25%ディスカウントの価格となっています。生物遺伝資源提供同意
書に関しては従来どおりです。
本システムには専用の微生物材料提供依頼書(書式M-4L)がありますので、以
下からダウンロードしてください。
http://www.jcm.riken.jp/JCM/Ordering_J.html
価格に関する詳細は以下をご覧ください。
https://www.brc.riken.jp/inf/distribute/jcmdiscount.shtml

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┃  JCM微生物株カタログ第9版 (2005年) について
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 RIKEN BRC では上記カタログを頒布しております。公開株8,059株 [細菌(放
線菌を含む)4,802株、アーキア(古細菌)204株、真菌(糸状菌および酵母)
3,034株、その他19株]が収載されています。販売価格は 5,250 円 (本体 5,000
円 + 税) で、海外の場合は送料が加算されます。

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※ メールでの情報提供受信を中止されたい場合は、微生物材料開発室(inquiry@jcm.riken.jp)
  まで「メールニュース不要」の旨をご連絡下さい。
※ 当メールへのご質問などは、微生物材料開発室(inquiry@jcm.riken.jp)までお送り下さい。
※ 本メールに記載された内容は予告することなく変更することがあります。
※ 本メールに掲載された記事を許可なく複製・転載することを禁止します。
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発行
独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター
微生物材料開発室 (JCM)
inquiry@jcm.riken.jp
http://www.jcm.riken.jp/
2007年9月4日
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