********************************************************* RIKEN BioResource Center - Japan Collection of Microorganisms JCM Mail News (電子メール版) No. 15 ********************************************************* 独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室(JCM) から公開している微生物等の最新情報をお届けします。 ━━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 今月のリソース紹介 ● 新規公開微生物株(2007年5月公開) ● 新規公開微生物株由来ゲノムDNA ● 今月のFAQコーナー ● 微生物株の寄託ならびに公開の証明書の発行 ● 大量依頼の場合に得られる提供手数料の特典システム導入のお知らせ ● JCM微生物株カタログ第9版 (2005年)について ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 今月のリソース紹介 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Hugh菌株の公開・提供へ Rudolph Hugh博士はVibrio分類小委員会委員長やEnterobacteriaceae分類小委員会委 員を歴任され、細菌分類学の発展に貢献された著名な研究者です。グラム陰性細菌の 発酵性・非発酵性を鑑別するHugh-Leifson培地(OF培地)を開発された方です。Hugh 博士は米国のジョージワシントン大学医学部に在職中、数々の研究に使用した3000余 りの菌株にRH番号を付し、凍結乾燥の状態で保存されておりました。博士が退官のお り、当時の駒形和男部長(東大名誉教授)と話し合いの結果、保存菌株すべてをJCMに 移管することになりました。OECDのニュースレターでも「貴重な微生物株を日本の菌 株保存施設が救った」と大いに評価されました。現在公開している菌株は以下のとお りですが、その他の菌株も順次公開してゆく予定です。 Achromobacter denitrificans JCM 9657 (Type strain), 9658 Achromobacter xylosoxidans JCM 9656, 9659 (Type strain), 9660 Brevundimonas diminuta JCM 13047 Comamonas testosteroni JCM 13048, 13049 Pseudomonas aeruginosa JCM 13050, 13051, 13052, 13053, 13054, 13055, 13056 Pseudomonas fluorescens JCM 13057, 13058, 13059 Pseudomonas putida JCM 13061, 13063 (Type strain) Shewanella putrefaciens JCM 9295, 9296, 9297 Hugh菌株はバイオセーフティーレベル2に該当する株が多く、その提供にはバイオセ ーフティーレベル2 微生物株利用誓約書(Form M-7)が必要となります。菌株の情報 ならびに誓約書に関しまして詳しくはホームページをご覧ください。 (専任研究員 小迫芳正) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 新規公開微生物株(2007年5月公開) ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 細菌 Desulfurispora thermophila JCM 14018 Type strain Dietzia natronolimnaea JCM 14672 Endozoicomonas elysicola JCM 21568 Type strain Methylosoma difficile JCM 14076 Type strain Nocardia mexicana JCM 14590 Type strain Nocardia ninae JCM 14667 Type strain Prevotella copri JCM 13465 Prevotella copri JCM 13466 Prevotella copri JCM 13467 Prevotella copri JCM 13468 Prevotella copri JCM 13464 Type strain Prevotella stercorea JCM 13469 Type strain Smaragdicoccus niigatensis JCM 14666 Type strain アーキア Halorubrum arcis JCM 13916 Type strain Halovivax ruber JCM 13892 Type strain 詳細は以下のサイトをご覧下さい。 http://www.jcm.riken.jp/JCM/catalogue_J.html ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 新規公開微生物株由来ゲノムDNA ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Bacillus licheniformis JCM 2505 Type strain Treponema denticola JCM 8153 Type strain 詳細は以下のサイトをご覧下さい。 https://www.brc.riken.jp/lab/dna/ja/JCMDNA.html ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 今月のFAQコーナー ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Q.1 IAMカルチャーコレクションから移管された株のJCM番号の検索方法につい て教えてください。 A.1 IAM番号からの検索は 他保存機関番号検索をご利用ください。 現在公開中の株は、JCMに既存の株を除く1,824株(放線菌類80株、その他の細菌 957株、アーキア6株、酵母102株、糸状菌679株 http://www.jcm.riken.jp/JCM/IAM_info2_J.htmlにリストがあります)です。 従ってJCMに既存の株の場合は、由来は同じですがIAMから移管されたものでは ない株が検索されます。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 微生物株の寄託ならびに公開の証明書の発行 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology (IJSEM) 誌に新種等を発表される場合、あるいは本誌の Validation List に新 種等の掲載を依頼する場合、当該種等の基準株が2カ国以上のカルチャーコレ クションに寄託され、一般に公開されることの証明が求められます。JCMではこ の IJSEM 誌の方針に沿って、保存微生物株の寄託ならびに公開の証明書を発行 しています。(詳細は<http://www.jcm.riken.jp/JCM/Depositing_J.html>をご 覧下さい。) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 大量依頼の場合に得られる提供手数料の特典システム導入のお知らせ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ JCMでは、一度に20株以上を提供する場合、申込数に応じて請求代金がディス カウントされる特典システムを導入しました。20-49株の場合は約20%、50株以 上の場合は約25%ディスカウントの価格となっています。生物遺伝資源提供同意 書に関しては従来どおりです。 本システムには専用の微生物材料提供依頼書(書式M-4L)がありますので、以 下からダウンロードしてください。 http://www.jcm.riken.jp/JCM/Ordering_J.html 価格に関する詳細は以下をご覧ください。 https://www.brc.riken.jp/inf/distribute/jcmdiscount.shtml ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ JCM微生物株カタログ第9版 (2005年) について ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ RIKEN BRC では上記カタログを頒布しております。公開株8,059株 [細菌(放 線菌を含む)4,802株、アーキア(古細菌)204株、真菌(糸状菌および酵母) 3,034株、その他19株]が収載されています。販売価格は 5,250 円 (本体 5,000 円 + 税) で、海外の場合は送料が加算されます。 ------------------------ ※ メールでの情報提供受信を中止されたい場合は、微生物材料開発室(inquiry@jcm.riken.jp) まで「メールニュース不要」の旨をご連絡下さい。 ※ 当メールへのご質問などは、微生物材料開発室(inquiry@jcm.riken.jp)までお送り下さい。 ※ 本メールに記載された内容は予告することなく変更することがあります。 ※ 本メールに掲載された記事を許可なく複製・転載することを禁止します。 _____________________________________________ 発行 独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室 (JCM) inquiry@jcm.riken.jp http://www.jcm.riken.jp/ 2007年6月29日 _____________________________________________