JCM Mail News No. 13

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RIKEN BioResource Center - Japan Collection of Microorganisms
            JCM Mail News (電子メール版) No. 13
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独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室(JCM)
から公開している微生物等の最新情報をお届けします。

━━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
● IAMカルチャーコレクション株の理研BRC-JCMへの移管について
● 今月のリソース紹介
● 新規公開微生物株(2007年3月公開)
● 今月のFAQコーナー
● 微生物ゲノムDNA試験提供のお知らせ
● 微生物株の寄託ならびに公開の証明書の発行
● 大量依頼の場合に得られる提供手数料の特典システム導入のお知らせ
● JCM微生物株カタログ第9版 (2005年)について
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┃  IAMカルチャーコレクション株の理研BRC-JCMへの移管について
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東京大学分子細胞生物学研究所のIAMカルチャーコレクションで保有されている株
のうち、微細藻類を除く全菌株(細菌、アーキア、酵母、糸状菌)が理研BRC-JCMに
移管されました。これらの微生物株は平成19年4月1日から提供を開始いたしました。
詳細は以下のサイトをご覧下さい。
http://www.jcm.riken.jp/JCM/IAM_info2_J.html

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┃  今月のリソース紹介
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本年はCarl Woeseがアーキバクテリア(古細菌)を発表してから30年にあたります。
当時は僅かな菌株数しか知られていませんでしたが、現在では250を超える種が知ら
れています。1990年にはドメインArchaea(アーキア)という概念が導入され、真核
生物や真正細菌からなるドメインEucaryaやBacteriaとは全く系統学的に異なる生物
群であることが示されました。アーキアはこれまでメタン生成性、高度好塩性、
(超)好熱性などその特異的な性状に関する研究や進化の観点を中心に研究が行わ
れてきております。またゲノム解析された菌株も多く、モデル生物として数多くの
研究者によって研究が行われている菌株もあります。BRC-JCMではこうしたアーキア
の研究を推進するべく幅広く収集を行っています。今回当室から提供可能なアーキ
ア菌株のリストを作成しましたので、どうぞご活用下さい。
http://www.jcm.riken.jp/JCM/Archaeal_list_4_23.pdf

(専任研究員 伊藤 隆)

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┃  新規公開微生物株(2007年2月公開)
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細菌
           Agromyces allii                 JCM 13584   Type strain
           Dermacoccus barathri            JCM 14588   Type strain
           Dermacoccus profundi            JCM 14589   Type strain
           Gordonia shandongensis          JCM 13907   Type strain
           Desulfobulbus japonicus         JCM 14043   Type strain
           Desulfobulbus japonicus         JCM 14044   
           Desulfopila aestuarii           JCM 14042   Type strain
           Escherichia coli                JCM 20135   
           Gaetbulibacter saemankumensis   JCM 12931   Type strain
           Glaciecola psychrophila         JCM 13954   Type strain
           Marinitoga okinawensis          JCM 13303   Type strain
           Marinomonas primoryensis        JCM 11776   
           Marixanthomonas ophiurae        JCM 14121   Type strain
           Photobacterium lutimaris        JCM 13586   Type strain
           Pseudoruegeria aquimaris        JCM 13603   Type strain
           Puniceicoccus vermicola         JCM 14086   Type strain
           Salegentibacter catena          JCM 14015   Type strain
           Salinicoccus roseus             JCM 14630   Type strain
           Sulfurospirillum cavolei        JCM 13918   Type strain
アーキア
           Halococcus qingdaonensis        JCM 13587   Type strain
           Haloplanus natans               JCM 14081   Type strain
           Ignicoccus hospitalis           JCM 14125   Type strain
           Natronorubrum sulfidifaciens    JCM 14089   Type strain
           Thermococcus celericrescens     JCM 13640   Type strain

詳細は以下のサイトをご覧下さい。
http://www.jcm.riken.jp/JCM/catalogue_J.html

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┃  今月のFAQコーナー
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Q.1 BRC-JCMから提供される株を複数の研究課題に使用したいのですが、生物
遺伝資源提供同意書第2項の課題名欄にどのように書けばよいでしょうか。
A.1 生物遺伝資源提供同意書は研究課題ごとに締結させていただいています。
複数の研究課題にご利用になる場合は、お手数ですが研究課題毎に生物遺伝資
源提供同意書をお送りください。課題名の標記にあたっては具体的な表記(論
文のタイトル程度)でお願いしています。いったん締結した研究課題と異なる
研究課題にご利用になる場合には、新たに生物遺伝資源提供同意書を締結させ
ていただきますので、事前に理研BRC にその旨ご連絡ください。現在、JCMの
ホームページに掲載している生物遺伝資源提供同意書は学術研究開発用のもの
です。
 研究開発の成果を産業分野にご利用になる場合には、産業分野への利用方
法、使用される微生物株等により条件等が異なりますので個別に対応させて頂
いております。微生物株を用いて開発研究された成果を産業分野で利用される
場合には予めご連絡くださいますようご協力お願いいたします。

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┃  微生物ゲノムDNA試験提供のお知らせ
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理研バイオリソースセンター(RIKEN BRC)遺伝子材料開発室ならびに微生物材
料開発室(JCM)では、JCMに保存されている微生物株由来ゲノムDNAの提供
準備を進めています。両材料開発室は、クローンならびに微生物の提供機関と
して世界的な事業を展開しておりますが、協力体制の下で行う事業は初めての
ことです。そこで、試験提供期間を設け、JCM保有株由来ゲノムDNAの提供事業
を行うことになりました。試験提供期間中も、皆様からのご意見を取り入れ、
提供対象リソース数も徐々に増やしていく予定です。詳しくは下記webページ
を参照してください。
https://www.brc.riken.jp/lab/dna/ja/JCMDNA.html

対象菌株及び用量
Pyrococus horikoshii JCM 9974(約2μgDNA/バイアル)
Thermus thermophilus JCM 10941(約5μgDNA/バイアル)

提供価格
学術機関:9,450円(送料・消費税込み)
非学術機関:12,285円(送料・消費税込み)

提供申し込み
遺伝子材料提供依頼書(書式A)1部と生物遺伝資源提供同意書(書式C)正本
2部を記入の上、下記までお送り下さい。尚、これらの書式は上記のwebページ
からダウンロードできます。
〒305-0074 茨城県つくば市高野台3-1-1
独立行政法人理化学研究所筑波研究所
研究推進部 企画課バイオリソースセンター受付

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┃  微生物株の寄託ならびに公開の証明書の発行 
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 International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology
(IJSEM) 誌に新種等を発表される場合、あるいは本誌の Validation List に新
種等の掲載を依頼する場合、当該種等の基準株が2カ国以上のカルチャーコレ
クションに寄託され、一般に公開されることの証明が求められます。JCMではこ
の IJSEM 誌の方針に沿って、保存微生物株の寄託ならびに公開の証明書を発行
しています。(詳細は http://www.jcm.riken.jp/JCM/Depositing_J.html をご
覧下さい。)

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┃  大量依頼の場合に得られる提供手数料の特典システム導入のお知らせ
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JCMでは、一度に20株以上を提供する場合、申込数に応じて請求代金がディスカ
ウントされる特典システムを導入しました。20-49株の場合は約20%、50株以上
の場合は約25%ディスカウントの価格となっています。生物遺伝資源提供同意
書に関しては従来どおりです。
本システムには専用の微生物材料提供依頼書(書式M-4L)がありますので、以
下からダウンロードしてください。
http://www.jcm.riken.jp/JCM/Ordering_J.html
価格に関する詳細は以下をご覧ください。
https://www.brc.riken.jp/inf/distribute/jcmdiscount.shtml

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┃  JCM微生物株カタログ第9版 (2005年)について
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 RIKEN BRC では上記カタログを頒布しております。公開株8,059株 [細菌(放
線菌を含む)4,802株、アーキア(古細菌)204株、真菌(糸状菌および酵母)
3,034株、その他19株]が収載されています。販売価格は 5,250 円 (本体 5,000
円 + 税) で、海外の場合は送料が加算されます。

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※ メールでの情報提供受信を中止されたい場合は、微生物材料開発室(inquiry@jcm.riken.jp)
  まで「メールニュース不要」の旨をご連絡下さい。
※ 当メールへのご質問などは、微生物材料開発室(inquiry@jcm.riken.jp)までお送り下さい。
※ 本メールに記載された内容は予告することなく変更することがあります。
※ 本メールに掲載された記事を許可なく複製・転載することを禁止します。
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発行
独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター
微生物材料開発室 (JCM)
inquiry@jcm.riken.jp
http://www.jcm.riken.jp/JCM/JCM_Home_J.html
2007年4月27日
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