************************************************************* RIKEN BioResource Center - Japan Collection of Microorganisms JCM Mail News (電子メール版) No. 5 ************************************************************* 独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室(JCM) から公開している微生物等の最新情報をお届けします。 ━━━━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 今月のリソース紹介 ● 新規公開微生物株(2006年7月公開) ● 今月のFAQコーナー ● 微生物株の寄託ならびに公開の証明書の発行 ● JCM微生物株カタログ第9版 (2005年)について ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 今月のリソース紹介 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回は理研BRC-JCM(以下、JCM)の放線菌リソースについてご紹介いたします。 放線菌といえば抗生物質生産菌として有名ですが、分類学的にはActinomycetales目 に相当し、胞子形成など高度に形態分化をするものから、かつてコリネフォルム細菌 と呼ばれた桿菌やMicrococcus属などの球菌を含む多種多様な細菌群です。細菌の属 としては最大の種の数を有するStreptomyces属(約500種)をはじめ、正式に発表さ れた放線菌の属は160余りで、約1600の種が存在しています。さらにここ数年は、年 間約100種のペースで新種の発表がなされ、その分類群としての大きさは急速に拡大し つつあります。 JCMではこれら放線菌の種および亜種の少なくとも基準株はすべて保存すべく精力的 に収集しており、現在は約90%の基準株について保存が完了しています。これはドイ ツのカルチャーコレクションであるGerman Collection of Microorganisms and Cell Cultures (DSMZ)に次ぐ世界第二の規模を誇ります。以下に本年1月以降に新 種として発表され、JCMより提供を開始している株のリストを示します [(T)は基準株 を示します]。詳しくはJCMオンラインカタログhttp://www.jcm.riken.jp/JCM/ catalogue_J.htmlをご参照ください。 Actinocatenispora thailandica JCM 12343 (T) Actinocatenispora thailandica JCM 12344 Actinocorallia cavernae JCM 13278 (T) Actinomadura hallensis JCM 13882 (T) Amycolatopsis benzoatilytica JCM 13851 (T) Amycolatopsis halotolerans JCM 13279 (T) Amycolatopsis jejuensis JCM 13280 (T) Catellatospora bangladeshensis JCM 12949 (T) Catellatospora chokoriensis JCM 12950 (T) Catellatospora coxensis JCM 12951 (T) Dietzia cinnamea JCM 13663 (T) Dietzia kunjamensis JCM 13325 (T) Gordonia effusa JCM 12130 (T) Kitasatospora sampliensis JCM 13010 (T) Micromonospora siamensis JCM 12769 (T) Millisia brevis JCM 13999 (T) Nocardia exalbida JCM 12667 (T) Nocardia jejuensis JCM 13281 (T) Nocardioides kongjuensis JCM 12609 (T) Nocardioides lentus JCM 14046 (T) Ornithinimicrobium kibberense JCM 12763 (T) Patulibacter minatonensis JCM 12834 (T) Pseudonocardia ammonioxydans JCM 12462 (T) Rhodococcus kroppenstedtii JCM 13011 (T) Streptacidiphilus oryzae JCM 13271 (T) Streptomyces guanduensis JCM 13274 (T) Streptomyces paucisporeus JCM 13276 (T) Streptomyces rubidus JCM 13277 (T) Streptomyces yanglinensis JCM 13275 (T) Williamsia deligens JCM 13662 (T) (先任研究員 工藤卓二) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 新規公開微生物 2006年7月 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 細菌 Arenibacter palladensis JCM 13509 Type strain Bacteroides dorei JCM 13472 Bacteroides dorei JCM 13471 Type strain Caldalkalibacillus thermarum JCM 13486 Type strain Chryseobacterium hispanicum JCM 13554 Type strain Clostridium glycyrrhizinilyticum JCM 13368 Clostridium glycyrrhizinilyticum JCM 13369 Denitratisoma oestradiolicum JCM 12830 Type strain Dietzia kunjamensis JCM 13325 Type strain Magnetospirillum sp. JCM 12775 Magnetospirillum sp. JCM 12776 Magnetospirillum sp. JCM 12777 Magnetospirillum sp. JCM 12778 Magnetospirillum sp. JCM 12779 Micromonas micros JCM 12970 Type strain Ornithinimicrobium kibberense JCM 12763 Type strain Parabacteroides distasonis JCM 13400 Parabacteroides distasonis JCM 13401 Parabacteroides distasonis JCM 13402 Parabacteroides distasonis JCM 13403 Parabacteroides distasonis JCM 13404 Parabacteroides merdae JCM 13405 Prevotella bergensis JCM 13869 Type strain Rhodovulum marinum JCM 13300 Type strain Shewanella abyssi JCM 13041 Type strain Shewanella kaireitica JCM 11836 Type strain Shewanella surugensis JCM 11835 Type strain Tenacibaculum aestuarii JCM 13491 Type strain Tepidanaerobacter syntrophicus JCM 12099 Tepidanaerobacter syntrophicus JCM 12100 Tepidanaerobacter syntrophicus JCM 12098 Type strain Thermaerobacter litoralis JCM 13210 Type strain Zobellella denitrificans JCM 13380 Zobellella taiwanensis JCM 13381 アーキア Halorubrum aidingense JCM 13560 Type strain Halorubrum lipolyticum JCM 13559 Type strain Halostagnicola larsenii JCM 13463 Type strain Natronorubrum aibiense JCM 13488 Type strain 詳細は以下のサイトをご覧下さい。 http://www.jcm.riken.jp/JCM/catalogue_J.html ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 今月のFAQコーナー ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今月は「生物遺伝資源譲渡同意書」および「生物遺伝資源寄託同意書」についてです。 Q.1 「生物遺伝資源譲渡同意書」および「生物遺伝資源寄託同意書」には英語版と 日本語版の両方がありますが、どちらを使用してもよいでしょうか? A.1 公印をいただきますので、日本国内の利用者の方は日本語の書式をご使用くだ さい。 Q.2「生物遺伝資源譲渡同意書」および「生物遺伝資源寄託同意書」の前文の記入欄 (「以下譲渡者という」、もしくは「寄託者という」の前の記入欄)は、どのよう に記入すればよいでしょうか? A.2 前文の記入欄には、機関名と研究責任者名をお願いいたします。(大学の場合、 「○○大学□□学部・研究責任者名」、または「○○大学大学院□□研究科・研究責 任者名」、企業であれば「企業名・研究責任者名」をご記入ください。) Q.3 譲渡と寄託の違いは? A.3「寄託」とは当該微生物株の知的財産権等が移転しない場合を指します。「譲渡」 は知的財産権、実施権等のすべての権利が理研に移転される場合を指します。譲渡者 もこれらの権利を有し続けます。 詳細は以下のサイトをご覧下さい。 http://www.jcm.riken.jp/JCM/Ordering_J.html ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ 微生物株の寄託ならびに公開の証明書の発行 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ International Journal of Systematic and Evolutionary Bacteriology (IJSEM) 誌に新種等を発表される場合、あるいは本誌の Validation List に新種 等の掲載を依頼する場合、当該種等の基準株が2カ国以上のカルチャーコレクションに 寄託され、一般に公開されることの証明が求められます。JCMではこの IJSEM 誌の方 針に沿って、保存微生物株の寄託ならびに公開の証明書を発行しています。(詳細は http://www.jcm.riken.jp/JCM/Depositing_J.html をご覧下さい。) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃ JCM微生物株カタログ第9版 (2005年)について ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 上記カタログを発行しました。公開株8,059株 [細菌(放線菌を含む)4,802株、 アーキア(古細菌)204株、真菌(糸状菌および酵母)3,034株、その他19株]を収 載しています。販売価格は 5,250 円 (本体 5,000 円 + 税) で、海外の場合は 送料が加算されます。 ------------------------ ※ メールでの情報提供受信を中止されたい場合は、微生物材料開発室 (inquiry@jcm.riken.jp) まで「メールニュース不要」の旨をご連絡下さい。 ※ 当メールへのご質問などは、微生物材料開発室 (inquiry@jcm.riken.jp) までお送り下さい。 ※ 本メールに記載された内容は予告することなく変更することがあります。 ※ 本メールに掲載された記事を許可なく複製・転載することを禁止します。 __________________________________________ 発行 独立行政法人 理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室 (JCM) inquiry@jcm.riken.jp http://www.jcm.riken.jp/JCM/JCM_Home_J.html 2006年08月21日 __________________________________________