2016年 9月 5日
糸状菌Metarhizium rileyi JCM 12790株は、2004年に寄託者から入手し、2005年より公開して提供をしてまいりました(公開当時の学名:Nomuraea rileyi)。この度、寄託者より別の糸状菌がコンタミネーションしていたとの連絡を受け、形態観察とrRNA遺伝子塩基配列により検査したところ、本株は、 Metarhizium rileyiではないことが判明しました。そこで、再度寄託者より純化された同一由来株を入手し、形態観察と28S rRNA遺伝子のD1/D2領域および5.8S rRNA遺伝子を含むITS領域の塩基配列の検査を行い、その株が真正なMetarhizium rileyiであることが確認できましたので、この再入手株をJCM 12790株として提供を継続することといたしました。
JCMは2011年に菌株の受入検査としてrRNA遺伝子塩基配列の検査を導入し、寄託者より提示された塩基配列との同一性の確認を行っています。それ以前に受け入れた菌株については順次検査を行うとともに、提供依頼を受けた未検査株に関しては提供前に検査を実施しています。今後も、遺伝子塩基配列に基づく同一性の検査を進め、品質向上に努めてまいります。ご理解とご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
なお、過去のJCM 12790株の利用者には、陳謝、利用中止の要請、真正な株の提供案内ならびに経緯説明の連絡を差し上げております。
本件に関するご質問やご要望等がございましたら、inquiry.jcmriken.jpまでご連絡いただきますようお願い申し上げます。