「Lysinibacillus fusiformis JCM 12229Tの誤った菌株の保存と真正な株の提供」のお知らせの詳細

2015年 12月 14日

 Lysinibacillus fusiformis JCM 12229T株は、1946年に N. R. Smith 氏らにより報告され、NRRL*(米国)等に寄託されました。JCMは本株を2003年にNRRLから入手し、2004年より公開して提供をしてまいりました (公開当時の学名:Bacillus fusiformis)。この度、内部の品質検査 (16S rRNA遺伝子塩基配列検査) で本株がLysinibacillus fusiformisではなく、Bacillus megateriumに近縁な菌株であることが判明しました。そこで、再度NRRLより当該株を入手し、16S rRNA遺伝子塩基配列の検査を行い、その株が真正なLysinibacillus fusiformis であることが確認できましたので、この再入手菌株をJCM 12229T株として提供を継続することといたしました。

 JCMは2011年に細菌菌株の受入検査として16S rRNA遺伝子塩基配列の検査を導入し、寄託者より提示された塩基配列との同一性の確認を行っています。しかし、それ以前に受け入れた細菌菌株は上記の遺伝子検査を行っていませんでした。16S rRNA遺伝子塩基配列の検査が未実施の細菌菌株については順次検査を行っており、その過程で本株が真正な株ではないことが判明しました。今後も検査を継続するとともに、提供依頼を受けた未検査株に関しては提供前に実施いたします。ご理解とご支援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

 尚、過去のJCM 12229T株の利用者に、陳謝、利用中止の要請、真正な株の提供案内並びに経緯の説明の連絡をしました。

 本件に関するご質問やご要望等がございましたら、inquiry.jcmriken.jpまでご連絡いただきますようお願いいたします。

*NRRL; Northern Regional Research Laboratory, 現在はAgricultural Research Service (ARS) Culture Collection, US Department of Agriculture, USA 



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