2015年 9月 28日
Mycobacterium timonense JCM 17325T株はMycobacterium avium complexの新種として2009年に提唱され、CCUG(スウェーデン)およびCIP(フランス)に寄託されていました。JCMではCCUGから本株を入手し、2010年より公開して提供をしてまいりました。この度、利用者から指摘があり、詳細に検査したところ、本株がMycobacterium aviumと同一の16S rRNA 遺伝子配列を有し、提唱されたMycobacterium timonenseではないことが判明しました。そこで、CIPより当該株を入手し、16S rRNA遺伝子の配列の検査を行い、真正なMycobacterium timonense であることが確認できましたので、JCM 30726Tとして公開することといたしました。JCM 17325Tの提供は中止することといたしました。
Mycobacterium属には極めて近縁な種が多く存在するため、今後、本属に属する菌株の受入検査で16S rRNA遺伝子の配列が報告と100%一致しない場合には、当該微生物に関する文献を調査し、識別に最も効果的な遺伝子を選択して注意深く検査、確認することで品質向上に努めてまいります。ご理解とご支援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。
尚、JCM 17325T株の利用者には、陳謝、利用中止の要請、代替株の提供案内並びに経緯の説明のご連絡を差し上げております。
本件に関するご質問やご要望等がございましたら、inquiry.jcmriken.jp までご連絡いただきますようお願いいたします。